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塾長ブログ・お知らせ

整理整頓は侮れない

お子様方の部屋の状態はいかがでしょうか。

部屋全体ではなくても勉強をする机の上、教科書などを収納している棚、机の中、カバンの中等々学習に関係ある物の整理整頓はどのような状況でしょうか。

個々の性格もあるかもしれませんし、一部例外もありますが、整理整頓と成績の向上には関係があるのです。

例えば授業前に宿題のプリントを集めるとします。

カバンの中から直ぐに取り出し、提出できる状態の生徒、少しだけ探して出す生徒、1分位で出す生徒(プリントを出すだけで1分はかかりすぎですが、、、)

カバンの中の物を机の上に全部、しかも焦りながら一旦だして、

しわくちゃになったプリントを「あった!」など言いながら出す生徒、、様々であります。

例外もあるでしょうが、

成績が良い状態を長く続けているタイプの生徒達はかなりの割合でカバンの中、自室の机の周り等々、こざっぱりしています。

必要頻度の高い物が手の届く範囲内に整理されています。

その逆の状態、

つまり整理整頓とはかけ離れた状態の生徒は、成績が決して満足いく状態ではない場合が多いです。

生徒の皆さんを見ていると整理整頓と、勉強しようという気持ちは似ていると思います。

誰でも自分の机の周り、机の中はきれいな方が良いと思っているはずです。(強がって、俺はこの乱雑さが落ち着くんだ!と汚さを改善しないタイプもいますが、、、)

整理整頓が普段からできている人、またそうでない人でも、日々の生活のなかで物が増えたり、要らないものが出てきたりしています。

 ここまではみんな同じだと思われます。

整理ができる人は物が増えると先ず「これらは要るのか、要らないのか」を決め、必要なら「どこにしまっておけば取り出しやすいか」まで考え保管し、必要ないなら直ぐに捨てているようです。

整理できない、というよりやろうとしない人は「もうちょっと溜まってからやろう」

 「まだまだ大丈夫だ」「明日しよう」「週末か月末まとめてやろう」

心の中で都合のいいように決めて

実際は行動に移せないまま時が過ぎていくパターンが殆どです。

この心理こそ、やるべきことに気づいていながら明日以降に伸ばす心理状態、つまり

 勉強を避けているタイプの生徒と同じ心理です。

普段から勉強する習慣がついてないだけで実はこのタイプも

「勉強しなければ」とは思ってます。

「よし!テスト10日前から本格的にやろう」

「テスト範囲表が出たら頑張ろう」と思うことが多く、実際10日前になっても範囲表を渡されてもすぐには学習行動には移しません。いや移せないのです。

しかし実際は範囲表が出て部活が休みになって早く帰宅してもダラダラすることが多いのが現実です。

とはいえ心のどこかテストの事は気にはなっていますから、提出物などで解答がついているものなど「写せる」ものはやったりします。

もちろんテスト問題を「解ける」状態までは勉強しませんし、間違えた箇所を丁寧に訂正して理解するなんて事はありません。

また理由をつけて何でも後回しにする傾向もあります。

「週末の土日でたくさん勉強しよう」と先ずは大雑把な予定はたてますが、土曜日になると起床時間が遅くて午前中が無駄になり午後もダラダラ過ごしてしまう。あっという間に夜。

 「明日の日曜日で挽回しよう」

 「日曜日、朝から寝るまで頑張ればまだ間に合う!」

しかし、日曜日も朝からできるわけもなく

「昼から死に物狂いで頑張る!」と自身に言いきかせながら

日曜夜をテレビを見て過ごし、あっという間に週が明けてしまう。

 結局はテスト前日に「今夜にかける!」と思って机に向かうけれど

 内容を把握できてないのと範囲の多さに気持ちが負けてしまう、、。

 テスト結果は当然最悪。

成績表の反省欄に「次回は頑張る」とか「次回のテストは真面目に普段から勉強する」程度の事しか書けない。

 正に成績が向上しないパターンです。

整理整頓の良さは学力が伴っていなくても自身の気持ち次第で直ぐできることです。

必要なもの、そうでないものを分別し、

 要らないものは自分の判断でどんどん捨てていく。

空いたスペースに現在必要なものだけを機能的に収納する。

 いきなり完璧を目指す必要などなく、先ずは混沌としたガサツな部屋、机回りの乱雑さから脱却すればいいのです。

部屋の整理が終わった後、

スッキリとした部屋を見渡すことで必ず達成感が得られますし、

今まで放置していた物に手を付けて完成させた、という小さな経験が、

 その後の学習にも通じるところが多々あります。

整理整頓は勿論勉強ではありません。

しかし「自分でやろうとしてその結果、きれいになった。」という体験が勉強面で「どうやって勉強したらいいのか、どこからやり直せばいいのか」

 という思考にいずれ繋がっていくのです。

「どうやって勉強したらいい?、どこからやり直せばいいの?」が自分で見つけられないなら、それらを見つけてアドバイスするのは我々の仕事です。

勉強しようとする意志を持たせるためのきっかけには、整理整頓は有効な手段と言えます。

学力に関係なく、「さてと、、片付けてみるか。」から始まる行動は、やる気次第で結果(見た目)もわかりやすいからです。

不思議なもので整理整頓を自ら達成できた子供は、勉強にも少しずつではありますが関心が出てくる傾向があります。

(母親が子供の部屋を片付けているパターンは例外)

身の回りがスッキリしていることもあり

「勉強面でも現状を変えたい」「何とかしなければ」という考え方になりやすいと言われています。

当教室でも整理整頓の習慣定着から徐々に学力を付けまたは回復し、

 予想を遥かに超える状態になった生徒は多々見られます。

カバンの中、プリント類も区分けされており、指示を出してからの動作も早くなっています。

整理整頓は学力に関係なく気持ち次第で直ぐできます。

また、成果が直ぐに体験できる格好の手段です。

お母さんが手伝うことなく、お子様自らの意思で行動に移せるまでは

言い続けなければなりませんが、、、、。

そこは粘っていくしかないです。